進歩性に悩める弁理士のブログ

主に自己の業務の備忘録として思うまま書いていきます ※業務以外の雑談も

補正なし審判請求の結果・・・

 設計事項を連発する審査官がいるという話を以前書きましたが(こちら)、この審査官から36条違反と進歩性欠如を理由にダイレクト拒絶査定を受けた案件がありました。*1
 この件も他の案件と同様に到底受け入れられない内容であり、お客様のご意向で補正なしで拒絶査定不服審判を請求しました。長年実務をやっていますが補正なしで拒絶査定不服審判を請求することはあまりありません。何らかの補正を行う→前置審査→特許査定というケースが大半です。ですがこの審査官は何をどう補正しても首を縦に振らないことが明らかでしたので、お客様の判断は大変妥当だったと思います。
 先日その件に関し審判官の合議体による判断が出されました。結果、こちら側の主張が完全に通る結果となりました。大変嬉しいことでした。
 ですが審査官の不当な判断により余計な費用と期間が掛かっています。これは出願人側にとっては不運としか言いようがありませんが、今後もこの様なことが続く場合は不運で済ませて良いはずがなく、対策を考えなければなりません。
 

 

*1:主たる事務所において