進歩性に悩める弁理士のブログ

主に自己の業務の備忘録として思うまま書いていきます ※業務以外の雑談も

進歩性

2022年の裁判例<まとめ>

昨年12/11の記事で、1年間の裁判例を以下に絞って検討すること、そして2022年の場合8件がそれに該当すること、を記載しました。(1)審決取消訴訟であり、審決が取り消されたものであること(2)進歩性のキーワードが含まれること 尚、12/11の記事では書きませ…

設計事項かどうか

先日、特定の審査官から設計事項を連発されていることをぼやく記事を投稿しました。そして一度「設計事項」をおさらいしておかなければと思い立ち、簡単ですがおさらいしてみました。先ず、最も基本となるのが審査基準の以下の記載です。これらは設計事項に…

2018年の裁判所の進歩性判断

先日投稿した「弁理士会のel研修(進歩性)」の「4.平成30年(2018年)言渡し審取・侵害判決に見る進歩性判断(総論)(収録時期不明)」を聴講しました。後半は侵害訴訟での進歩性判断のお話でしたが後半のポイントは割愛し、前半のポイントは以下の通りです…

2016年頃の裁判所の進歩性判断

先日投稿した「弁理士会のel研修(進歩性)」の「1.判決からみた進歩性に関する判断動向と改訂審査基準との比較(2016.5.20収録)」を聴講しました。自分が確認したかった進歩性判断動向は以下の通りです。 2008年以降(~収録時点まで)は裁判所の進歩性判…

2013年頃までの裁判所の進歩性判断

先日投稿した「弁理士会のel研修(進歩性)」の「7.知財高裁の進歩性判断基準の激動期が過ぎたのか、揺り戻しはあるのか-記載要件などの考え方における特許庁と知財高裁との乖離問題を含めて(2013.11.15収録)」を聴講しました。元知財高裁判事の塚原先生の…

進歩性の審査基準の変遷(超ざっくり)

表題の件、長いこと実務やってきてその時々で接してきたものの忘れてしまったのでポイントを再確認してみました。先ず、2000年に改訂されています。ポイントは以下の記載です。”関連する課題解決のために、関連する技術分野の技術手段の適用を試みることは、…

弁理士会のel研修(進歩性)

弁理士会のel研修で「進歩性」で検索すると、現在22件ヒットしますが、自分の普段の業務範囲を踏まえて化学・電気分野および外国関連は除外すると、以下のものが挙げられます。 判決からみた進歩性に関する判断動向と改訂審査基準との比較(2016.5.20収録…

進歩性を勉強しなおすープロローグ

最近、審査官の進歩性の判断が辛いと思うケースが増えた様に思います。ただどちらかというと、審査官ごとの審査の質のばらつき、という感じです。例えば、本件発明と主引用発明との間に明確な構成の相違があり、その相違点が周知慣用技術でもなく他の引用例…