進歩性に悩める弁理士のブログ

主に自己の業務の備忘録として思うまま書いていきます ※業務以外の雑談も

オーメンズ・オブ・ラブと宝島

 吹奏楽部の経験がある方、或いは吹奏楽を好んで聴かれている方であれば、オーメンズ・オブ・ラブと宝島がいずれも吹奏楽で有名な曲であることはご存知かと思います。
 吹奏楽で有名にはなりましたが、オーメンズ・オブ・ラブと宝島はもともと同じ或るバンドが演奏していた曲であり、そのバンドメンバーが作曲したものであることを知っている人は少ないようです。(吹奏楽向けにアレンジしたのが真島 俊夫氏であり、真島氏が作曲したものと思っている方が多いよう)
 そのバンドは、「THE SQUARE」。のちに「T-SQUARE」と改名し、F1のテーマ曲で多くの人に知られる様になりました。
 オーメンズ・オブ・ラブは1985年にリリースされた「R・E・S・O・R・T」というアルバムの1曲目に収録されたものであり、宝島は1986年にリリースされた「S・P・O・R・T・S」というアルバムの7曲目に収録されたものです。尚、有名なF1のテーマ曲は「S・P・O・R・T・S」の翌年に出された「TRUTH」というアルバムに収録されています。
 そしてオーメンズ・オブ・ラブと宝島は、THE SQUAREのメンバーであった和泉宏隆氏(キーボード/ピアノ担当)が作曲したものであり、即ち同じ作曲者によるものです。
 THE SQUAREは主旋律を伊東たけし氏がウィンドシンセ又はアルトサックスで担当するバンドであり、ボーカルのないインストゥルメンタル・バンドです。(当時、よく比較されるバンドとしてカシオペアがありました)

 以下は私事ですが、オーメンズ・オブ・ラブの収録された「R・E・S・O・R・T」というアルバム、私は高校2年(今から約40年前(^^;))の春にリリースされてすぐにレンタルレコード店で借り(当時、まだCDは普及していない)、カセットデッキで「dbx」というノイズリダクションをかけてダビングしました。用いたカセットテープは「メタルテープ」です。dbx&メタルテープという組み合わせでダビングすることは、自分にとって最も大事なレコードをダビングするということでした。宝島が収録された「S・P・O・R・T・S」も同様です。
 但し、dbxを使うとカセットデッキでしか聞けないため、ウォークマンで聴く為にもう1本別のテープに「Dolby b」という汎用性のあるノイズリダクションをかけてダビングしたりしていました。アイドルオタがCDを「保存用」と「普段用」とかで複数買うのにちょっと似てますかね(苦笑)。
 高校時代、オーメンズ・オブ・ラブは特に私のお気に入りで、何度も何度も聴いたものです。特にアルバムの1曲目であることと、「ファーン、ファ~ファ~ファァァ~ン・・・」という出だしのインパクトが強くて、このアルバムの代表曲であることを強く印象付けています。
 あれから40年近くが経った今、オーメンズ・オブ・ラブと宝島は吹奏楽向けにアレンジされて長年愛され続け、自分の子供が吹奏楽部で双方演奏していることに、とても感慨深いものがあります。
 また、改めて作曲した和泉さんのすごさを感じます。

 原曲を長年聴いてそれが体に完全に染みこんでしまっているため、両曲の吹奏楽アレンジを最初聞いたときは正直多少違和感を感じましたが、聴いているうちにこれはこれで吹奏楽の楽曲としてアリだな、と感じるようになりました。
 恐らく今後もずっと、親しまれ続けていくことでしょう。
 尚、原曲を聴いたことが無い方は是非一度聴いてみてください。個人的には、オーメンズ・オブ・ラブは原曲と吹奏楽版との間にそれほど大きな印象の差はないですが、宝島はかなり違います。「宝島」の原曲は、そのタイトル名を連想させる軽快な曲調であり、特にウィンドシンセの音色が曲のイメージにぴったりです。

ウィンドシンセについて補足
 私はこの楽器について勿論専門知識はないのですが、奏者である伊東たけしさんは、当初「リリコン」というウィンドシンセを使っていました。オーメンズ・オブ・ラブはこのリリコンで演奏されていましたが、とても奥行きがあって透明感のある音色で、私は大好きでした。電子楽器ではあるのですが、音色から電子楽器っぽさをあまり感じないというか・・・
 その後、メーカーが倒産?したとかでリリコンの維持ができなくなったとか。(私は詳しく知りません。ネットで調べると出てきます。) その結果、紆余曲折?を経て現在は「AKAI」というメーカーから「EWI」という楽器名で販売されています。
 ですが、T-SQUAREオーメンズ・オブ・ラブが演奏される際のEWIの音色は、リリコンの音色とはやはり違います。なんというか、電子音的な感じが強いというか・・・仕方のないことではありますが、リリコンの音色は唯一無二ということなのでしょう。